Loading the player...

# Use Youtube player (with Youtube AD) #<<<>>> # Use our player (Downlaod, Unblock & No Youtube AD) 再生できないときはここをクリック click hrer if failed to load 如无法播放请点击这里#

INFO:
小説の雰囲気を音楽にする試み 歌詞:夏目漱石『草枕』より抜粋・引用したもので構成 作編曲:____natural 動画:____natural ボーカル:重音テト 朗読:東北きりたん 歌詞→https://natural.fanbox.cc/manage/posts/1887990 ※おしらせ 2020年夏の____natural新作ミニアルバム 『新時代コミュニケーション』 boothにて販売しております!4曲収録の価格は800円 今回ボーカルはすべて重音テトです。 よかったら購入お願い致します。URL↓ https://shop----natural.booth.pm/items/2282328 (今回はCD制作はしません。そのかわりに、 同人イベント等でDLカードを会場限定販売しております) 過去の曲 series/23944 twitter: @____natural 歌詞↓ 【1A-1】 山路を登りながら、こう考えた。 智に働けば角が立つ。 情に棹(さお)させば流される。 意地を通せば窮屈だ。 とかくに人の世は住みにくい。 住みにくさが高じると、 安い所へ引き越したくなる。 どこへ越しても住みにくいと悟った時、 詩が生れて、 画が出来る。 【1A-2】 人の世を作ったものは神でもなければ鬼でもない。 やはり向う三軒両隣にちらちらするただの人である。 ただの人が作った人の世が住みにくいからとて、 越す国はあるまい。 あれば人でなしの国へ行くばかりだ。 人でなしの国は 人の世よりもなお住みにくかろう。 【サビ1】 軒下から奥を覗くと 煤(すす)けた障子が立て切ってある。 向う側は見えない。 五六足の草鞋(わらじ)が淋しそうに 庇(ひさし)から吊されて、 屈托気(くったげ)にふらりふらりと揺れる。 下に駄菓子の箱が三つばかり並んで、 【2A-1】 そばに五厘銭と文久銭が散らばっている。 「おい」とまた声をかける。 土間の隅に片寄せてある臼の上に、 ふくれていた鶏が、 驚ろいて眼をさます。 ククク、クククと騒ぎ出す。 【2A-2】 敷居の外に土竈(どべっつい)が、 今しがたの雨に濡れて、 半分ほど色が変ってる上に、 真黒な茶釜がかけてあるが、 土の茶釜か、銀の茶釜か わからない。 幸い下は焚たきつけてある。 返事がないから、無断でずっと這入って、 床几(しょうぎ)の上へ腰を卸した。 【間奏】 「―――ただ机の上へ、こう開あけて、 開いた所をいい加減に読んでるんです」 「それで面白いんですか」 「それが面白いんです」 「なぜ?」 「なぜって、小説なんか、そうして読む方が面白いです」 「よっぽど変っていらっしゃるのね」 「ええ、ちっと変ってます」 【B】 生温い磯から、 塩気のある春風が ふわりふわりと来て、 親方の暖簾を 眠ねむたそうに煽る。 身を斜(はす)にして その下をくぐり抜ける燕の姿が、 ひらりと、鏡の裡(うち)に落ちて行く。 向うの家では六十ばかりの爺さんが、 軒下に蹲踞(うずく)まりながら、 だまって貝をむいている。 かちゃりと、小刀があたるたびに、 赤い味が笊(ざる)のなかに隠れる。 殻からはきらりと光りを放って、 二尺あまりの陽炎を向むこうへ横切る。 【C】 あなたのようにそう不思議がらないでもいいでしょう」 「だって、あなたと私とは違いますもの」 「どこが?」 「ホホホホ解りませんか」 ・・・ 「しかし若いうちは随分御読みなすったろう」 「今でも若いつもりですよ。可哀想に」 「そんな事が男の前で云えれば、もう年寄のうちですよ」 「そう云うあなたも随分の御年じゃあ、ありませんか。そんなに年をとっても、やっぱり、惚れたの、腫れたの、 にきびが出来たのってえ事が面白いんですか」 「ええ、面白いんです、死ぬまで面白いんです」 「おやそう。それだから画工なんぞになれるんですね」 「全くです。画工だから、 小説なんか初からしまいまで読む必要はないんです。 けれども、どこを読んでも面白いのです。 あなたと話をするのも面白い。 ここへ逗留しているうちは毎日話をしたいくらいです。何ならあなたに惚れ込んでもいい。 そうなるとなお面白い。 しかしいくら惚れてもあなたと夫婦になる必要はないんです。 惚れて夫婦になる必要があるうちは、 小説を初からしまいまで読む必要があるんです」 「すると不人情な惚れ方をするのが画工なんですね」 「不人情じゃありません。 非人情な惚れ方をするんです。 小説も非人情で読むから、筋なんかどうでもいいんです。 こうして、御籤(おみくじ)を引くように、 ぱっと開あけて、開いた所を、 漫然と読んでるのが面白いんです」 「なるほど面白そうね。 じゃ、今あなたが読んでいらっしゃる所を、少し話してちょうだい。 どんな面白い事が出てくるか伺いたいから」 「話しちゃ駄目です。 画だって話にしちゃ一文の価値もなくなるじゃありませんか」 「ホホホそれじゃ読んで下さい」 「英語でですか」 「いいえ日本語で」 「英語を日本語で読むのはつらいな」 「いいじゃありませんか、非人情で」 【D】 竹影払階塵不動 (ちくえいかいをはらってちりうごかず) 寛容(くつろ)げて、束の間の命を、 束の間でも住みよくせねばならぬ。 ここに詩人という天職が出来て、 ここに画家という使命が降る。 あらゆる芸術の士は 人の世を長閑にし、 人の心を豊かにするが故に尊(たっと)い。 【サビ】 軒下から奥を覗くと 煤けた障子が立て切ってある。 向う側は見えない。 五六足の草鞋が淋しそうに 庇から吊されて、 屈托気にふらりふらりと揺れる。 下に駄菓子の箱が三つばかり並んで、 【アウトロ】 しかし自分の見世(みせ)を明け放しても 苦にならないと見えるところが、 少し都とは違っている。 返事がないのに床几(しょうぎ)に腰をかけて、 いつまでも待ってるのも 少し二十世紀とは受け取れない。 ここらが非人情で面白い。 その上出て来た婆さんの顔が気に入った。
【重音テト・東北きりたん】KUSA枕【オリジナル】 by ____natural【重音テト・東北きりたん】KUSA枕【オリジナル】 by ____natural【重音テト・東北きりたん】KUSA枕【オリジナル】 by ____natural【重音テト・東北きりたん】KUSA枕【オリジナル】 by ____natural
【重音テト・東北きりたん】KUSA枕【オリジナル】 by ____natural